便秘解消に近づくため、自分の食生活は乱れていると感じている人は、普段の食事を見直し、食生活を改善することが大切です。現代人に不足しがちな食物繊維とマグネシウムを積極的に摂りましょう。腸力をアップするための腸もみマッサージを一緒におこなうとさらによいです。
食物繊維をバランスよく摂る
食物繊維は腸にとって重要な成分
食物繊維は、胃や小腸では消化されずに大腸まで届くため、消化器官をブラッシングして、毒素を排出する効果があります。
食物繊維には水溶性と不溶性があって、この相乗効果で便を排泄したり、余分な脂肪の吸収を抑えたりしています。この2種類の食物繊維をバランスよく摂ることがキレイな腸にする決め手です。
水溶性1に対し、不溶性2の割合で摂るのが理想とされています。
たとえば、食物繊維が豊富なことで知られているごぼうの場合、水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれています。ごぼうの水溶性食物繊維イヌリンは腸で水分を吸収してゲル状になり、適度に水分を保持して便の状態を良くします。また、不溶性食物繊維のセルロースは腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にして便通を促すはたらきがあります。
便通を促進させる食物繊維が豊富なごぼう茶
お砂糖とお肉の摂りすぎに注意する
お砂糖を摂りすぎると血液の状態は酸性過多になります。酸はカルシウムなどのミネラルで中和され、最後には炭酸ガスとして排出されます。これは、おなかが張る原因のうちのひとつです。
肉食中心の食事だと大腸に負担がかかり、蠕動(ぜんどう)運動が弱まって腸が硬くなってしまいます。腸の調子を整えるためには、肉など動物性たんぱく質を1、野菜を2の割合を目安にとりましょう。また、腸内の働きを高めるためには、食物繊維と一緒に分解酵素を摂ることがおすすめです。分解酵素は生の食材に含まれていますが、酵素は48℃以上になると死んでしまうので、食材を生で食べることも頭においておきましょう。
マグネシウムを摂る
マグネシウムは、生活習慣病を予防し、健康な生活を送るために欠かせないミネラルです。体を動かすのに必要な300以上の代謝酵素にかかわっていて、不足するとさまざまな体の不調の原因となります。
慢性疲労、血圧降下、ダイエット、便秘の改善効果に期待できるのですが、この重要なミネラルが現代人には不足しているのです。
マグネシウム不足の原因としては、次のようなものが挙げられます。
- 野菜や海藻、精白されていない穀物を食べる量が減少
- 脂肪や塩分のとり過ぎによる吸収の阻害
- 肉体的、精神的ストレスや疲労により、尿中への排出が増加
食生活の欧米化により、日本人の食事が変化してきたことが主な原因となっています。
マグネシウムを多く含む、玄米や雑穀、緑黄色野菜や海藻を意識して食べるようにしたいところですが、食事だけで十分な量を摂取するのは難しいので、サプリメントなどを利用して補給するのも良いでしょう。
マグネシウムが主成分の『にがり』
海水から塩をつくる過程で得られる『にがり』は、濃縮した海水から塩を取りだした後に残る、苦味のある液体です。亜鉛、鉄、リンなど多くのミネラルを含んでいて、このにがりをマグネシウム不足に補給すると、便秘のほかに、月経前症候群(PMS)など女性を悩ます症状の改善にも期待できます。ただし、たくさん摂りすぎると下痢をおこすこともあり、妊娠中の人は特に注意が必要となります。
現代女性に必要なミネラル(マグネシウム・カルシウム)にもあるようにPMS(月経前症候群)で心も体も調子が悪い、いつも疲れが取れにくい、便秘が続いている、こういった女性を悩ますさまざまな症状を改善するのに役立つのがマグネシウムです。女性は不足しないようにしましょう。
摂取量の目安は、1日に70mgほどです。
また、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれた水を摂取するのもおすすめです。水分をたくさんとって排出力を高めましょう。
便秘解消に効果的な水(一覧)で紹介しているミネラルウォーターは、マグネシウムを豊富に含んでいるものです。ただし、ミネラルが豊富なミネラルウォーターはほとんどが硬水で海外産の水に多く、日本にある口あたりのよいまろやかな軟水にはミネラルがほとんど含まれていません。
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