腸の健康を脅かす腹部膨満感

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健康な腸の妨げとなるものといえば、便秘が挙げられます。便秘は、ホルモンや筋肉量の関係から男性よりも女性のほうがなりやすい傾向です。現代では、女性の2人に1人は便秘に悩んでいるといわれています。
便秘には何らかの病気が原因となって起こるものもありますが、ほとんどの場合が腸の機能が低下することによる便秘です。

便秘が続くとさまざまな不快な症状が出てきますが、おなかがガスでパンパンに張ってしまう「腹部膨満感」もそのひとつです。

便には、食べかすのほかにも多くの老廃物が含まれています。こういったものが便秘をすることによって体内に長時間留まれば、腸内環境はまちがいなく悪化します。
私たちの腸内には、善玉菌と悪玉菌、そしてどちらか優勢なほうに傾く日和見菌(ひよりみきん)という菌が棲んでいますが、腸内の善玉菌が減る一方で、どちらにも傾く可能性のある日和見菌が悪玉菌へと変化してしまうのです。このように、便秘によって腸内細菌のバランスが乱れます。
悪玉菌が増えると、インドールやスカトールなどという老廃物が多くなって、腸内環境はますます悪化していきます。そして、また便秘もひどくなるという悪循環に陥ってしまいます。

老廃物が腸の中に留まることによって、腹部膨満感が起こります。普通なら便と一緒に排出されるはずのガスが溜まっておなかが張り、苦しくなります。ひどくなると腹痛を起こしたり、下腹部が重くてだるくなる人もいます。

おなかが張って苦しさを感じるときには、だいたい2~3リットルのガスが溜まっていると考えられます。腸の働きが低下している場合、S状結腸と呼ばれる部分に便が溜まってくると、その便がまるでフタをするように、ガスが排出されにくくなります。

さらに、溜まったガスが胃を圧迫して、吐き気や胸やけ、食欲不振などを起こすことがあります。また、こうした症状が悪化し逆流性食道炎が起こることもあります。
女性の場合、月経前になると女性ホルモンである黄体ホルモンの分泌が増えるのですが、その影響により腸の運動が低下して、腹部膨満感が起こる人もいます。

実際、腹部膨満感が解消したことで、下腹が何センチメートルかへこんだという人もいて、腸内の老廃物が無くなると有毒ガスの産出を抑えることもできて、下腹部の膨満感は消えるのです。

腹部膨満感を解消するには、腸を動かすことです。運動をおこなって外から腸に刺激を与えることが大切ですし、食事で腸の運動を活発にして腸を中から動かすことも必要です。
運動はハードルが高いという人、デスクワークなどで座りっぱなしだという人は、立ち上がって少し歩くだけでも違ってきます。

おなかが張って苦しいのもつらいけれど、腸に悪玉菌が増えて肌が荒れるのもイヤなものです。
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