夜更かしは腸が動かなくなる

たとえば、「仕事」か「便秘解消」か。そんな選択肢を示されたらほとんんどの人は、「仕事」を選びます。ただ、夜のお仕事をされている、ある20代女性の場合には、真剣に本当に考えさせられました。頑固な便秘のため、下剤を常用しているとのことでしたが、コロンハイドロセラピー(医療機関で行う腸内洗浄)を始めても、腸がピクリとも動かないのです。

続けて3回来院されましたが、3回目に多少お腹全体が軟らかくなった程度で、スッキリ感にはほど遠い状態でした。どのようなアドバイスをしても、便秘とお腹の張りを解消できず、「やはり、仕事を変えないと便秘は治らないのかもしれませんね… 」とため息をついたのです。

腸内洗浄は便秘解消に有効なツールだと思いますが、基本的な生活習慣が整っていない方の場合、限界もあることを認めざるをえないケースでした。彼女は、生活が完全な昼夜逆転だったのです。毎日夕方に出勤して早朝5時に帰宅し、朝7時ぐらいに就寝するとのこと。そして午後1時に起床して、スポーツクラブで汗をかいて出勤。

スポーツクラブでは、トレーナーが絶賛するほど筋トレされ、バッと後ろから全身を見ると、モデルかと思うほどの美しいスタイル。ところが、便とガスのために、胸から下腹にかけては、ポッコリ出ていました。筋トレをしても、これだけはどうにも変えられなかったようでした。

昼夜逆転のライフスタイルの方多くの人が、ここまでの状態になるわけではありません。しかし、もともと便秘がちの人が昼夜逆転すると、一気に便秘が悪化したり、ガスがお腹に充満してパンパンになることが多いようなのです。

また、頻繁に深夜2時より遅く就寝する方の腸は、腸内洗浄をしてもリズミカルに動き始めたかと思いきや、すぐに失速してしまいます。

「まるで腸の持久力がないみたいです。すぐグッタリしてしまいますね」言うと、「あーっ。実は私自身もそうなんです。すぐに疲れて、スタミナが続きません」とおっしゃいます。こういう方は、睡眠時問を長くとることも大切ですが、何より寝る時刻を早めにするだけで、腸の動きもご自分の体力も改善されることが多いのです。便秘解消といえば、「基本的な生活習慣を守りましょう」といわれることが多く、そのことは「耳にタコ!」と思われるかもしれません。ただやはり、朝起きて夜に眠るというシンプルな宿命を守ることが、腸だけでなく体をきちんと機能させる大前掟であるように思います。「仕事」か「便秘解消」か、ではなく、「仕事」か「健康」か、ならどちらを選びますか?
取り替えのきかないものもあることを知って、「体を休ませるタイミングを逸していないかな」と、時には振り返ってみることも大切です。

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