腸プラスの生活」カテゴリーアーカイブ

腸にいいということを徹底的に調査して便秘を解消する ための情報。 腸にプラスになる生活について。食物繊維 1 日 30 g を目指す など。

30年来の超頑固な便秘が足首つかみで解消

日本人に特徴的なねじれ腸を正す

便秘外来の目的は、頑固な便秘に悩む方の、便秘の原因を突き止め、各人に適切な対処法を指導していくことにあります。便秘の原因で、最も怖いのは大腸ガンですから、まずは、内視鏡検査でガンの有無を調べましょう。最近は、自宅でできる大腸ガン検査キットもあります。
大腸ガンの可能性を否定できたら、生活習慣を改善して便秘を解消しましょう!

生活改善のポイントは、次の3点です。

  1. 腹筋を強化する。
  2. ヨーグルトを積極的に食べて腸内環境を整える
  3. しっかりと水分をとり食物繊維の多いものを食べる。

まず、腹筋の筋力不足が、便秘を招きます。中高年の人に便秘が多いのは、腹筋が弱くなって、便を押し出す力が低下してしまうことが原因です。したがって、腹筋を強化することが、便秘解消にとても有効なのです。便秘外来では、いろいろな腹筋運動を指導していますが、そのなかから、簡単にできて、効果の大きい腹筋運動を2つご紹介しましょう。

  1. あおむけに寝て、両ひざを直角に曲げて立てる。
  2. 腰をできるだけ上げて、10秒キープする。腰が反り返るくらいにする。

これを、3~5回行います。この体操は、腹筋を鍛えるとともに、下垂した内臓を上に上げて、内臓を活性化させます。

もう1つは、「足首つかみ」です。日本人は、7~8割の人の腸がねじれているといわれています。その「ねじれ腸」を正すことができる体操です。

  1. 便座に座って行う。かかとを上げてつま先立ちになる。上体を前に倒す。このとき、右手で左の足首をつかみ、上体をねじった状態で5秒ほど静止する。
  2. 一度、上体を起こしてから、今度は左手で右の足首をつかみ、上体を逆にねじり5秒ほど静止。これを何度かくり返すと、便意が生じてくる。

実は、私の義姉は30年来便秘に悩んでいました。そこで、この体操を教えたところ、一発で便意が起こって、長年の悩みだった便秘を解消することがきたのです。腰上げ体操も足首つかみも、毎日続けることが大事です。8~9割の人に、必ず効果があるでしょう。

食物繊維だけだと便が詰まりやすい!

次に、便秘の解消・予防のためには、ヨーグルトを積極的に食べることです。腹の中には、100兆もの腸内細菌がいて、人問に有効な善玉菌と有害な悪玉菌が、日々勢力争いをしています。ヨーグルトの乳酸菌は、腸内細菌の善玉菌のえさとなり、善玉菌をふやして腸内環境を整えてくれるのです。

ヨーグルトは、比較的、胃酸の濃度が薄まっている食後に食べるのがいいでしょう。ところで、便は普通、1日にバナナ1本くらいの量が理想といわれます。そのためには、1日に20~25gの食物繊維が必要です。しかし、食物繊維を、おかずだけで摂取するのは容易ではありません。

そこで、主食で摂取したほうが、簡単でお勧めです。そのためには、主食を精白度の低いものにしましょう。ご飯なら玄米や麦飯、雑穀を加えた白米など。パンなら全粒粉のパはいがンや胚芽入りパン、ライ麦パンにするといいでしょう。

また、食物繊維は水分といっしょにとらないと、便が詰まりやすくなります。逆に、たっぷりの水分とともに摂取すれば、便のかさがふえて腸を刺激するので、便秘の改善につながります。水は、摂取した水分の8割が小腸で吸収され、1割が大腸で吸収されます。食物繊維はイサゴールもおすすめです。
S状結腸にまで届いて便をやわらかくするのは、残りの1割にすぎません。ですから、1日にLの量の水分を、何回かに分けて飲みましょう。
腎臓が健康であれば1日2リットル飲みたい!便秘解消だけでなくほかにも体のためにいいことがたくさんあります。

食物繊維 1 日 30 g を目指す

食物繊維 1 日 30 g は取りたいものです。食生活の中で食物繊維を増やす方法を紹介します。腸内環境を整える ことで腸をごきげんに保つこともできます。どうしても不足しがちな 食物繊維 ですが、どのように意識したら十分な食物繊維摂取ができるのでしょうか?

食物繊維 1 日 30 g

食物繊維 1 日 30 g

食物繊維 1 日 30 g をクリアーするために

食物繊維 は小腸で消化・吸収されずに、大腸まで達する食品成分です。 便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。 現在ではほとんどの日本人に不足している食品成分ですので、積極的に摂取することが勧められます。

野菜をプラス

野菜は 1 日に350 g 取ることが望ましいといわれています。3 食で両手に山盛り 1 杯くらいの量です。

厚生労働省の「健康日本21」では、成人が1日あたりに摂取したい野菜の目標量を 350 g 以上と定めています。 目安として、ほうれん草のお浸しや野菜サラダ、かぼちゃの煮物などの副菜の場合、小鉢 1 皿に含まれている野菜の量は約 70 g です。350 gというのは結構な量になりますが、少しずつ増やしていけば 350 g は達成できる量です。

果物をプラス

果物には、水溶性の食物繊維のペクチンなどが多く含まれています。1 日の目安は りんご 1 個またはみかん 2 個。果物に含まれる果糖は、脂肪として蓄積されやすいので、食べすぎないようにしましょう。食後にフルーツを食べる習慣がおすすめです。食後なら血糖値の急上昇や糖質の吸収を抑えることができます。ごはんの量をほんの少し減らして果物をプラスするのはおすすめです。

穀類・いも類をプラス

特に、玄米やライ麦パン、そば、パスタやいも類こは、食物繊維が豊富です。白米を玄米に変えれば食物繊維はぐんとあがります。

玄米は、稲の実からもみ殻だけを取り除いた状態のもので、ぬかや胚芽はそのまま残ったものを指します。 一方、白米は稲の実からもみ殻、ぬか、胚芽を取り除いたものです。  特に白米と比較して、ビタミンB群、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル、食物繊維、タンパク質などが多く含まれています。

玄米(炊く前の状態)に含まれる食物繊維量は 100 g あたりに 3.0 g と、普段私たちがよく食べている白米(精白米)に比べて約6倍もの量になるのです。

また、玄米をわずかに発芽させた発芽玄米にも、普通の玄米とほぼ同量の豊富の食物繊維が含まれています。

きのこ こんにゃく 海藻 をプラスする

低カロリーで食物繊維たつぷり。たくさん食べても太る心配はありません。よく噛んで食べればさらに腹持ちがアップします。きのこなどの菌類は腸内環境を整える際にも有効です。

きのこ の健康成分で、今注目すべきなのが 「βグルカン」 です。βグルカン はきのこに特有の食物繊維の一種で、腸の免疫細胞に直接働きかけることで、「IgA抗体」という鼻や喉などの粘膜で病原体と戦ってくれる成分を増やしてくれます。ウイルスなどの病原体は粘膜から入ってくるものが多いので、きのこを食べることは病気に負けない元気な体づくりにつながりますよ。

最近は、さまざまなきのこがあり、楽しみです。

大豆 大豆製品 や 豆類 をプラス

大豆・大豆製品は食物繊維が豊富ですが、納豆は不溶性も水溶性もバランスよく含まれています。毎日、納豆(100g)を食べると、1日に6.7gの食物繊維が取れます。えんどう豆、ひよこ豆、いんげん豆なども食物繊稚が豊富です。日本人の大好きな納豆は毎日食べたい大豆製品です。

ドライフルーツ も 食物繊維 が 豊富 なのでおすすめです。おやつを食べる時にドライフルーツ、会社で小腹がすいたときに、保存が効くので活用しやすいです。
ドライフルーツ が腸によいのは、なんと言っても食物繊維の豊富さです。乾燥させて水分が少なくなっている分、ドライフルーツの中に食物繊維が凝縮されて残っています。

食事で食物繊維を思うように摂取できない方は こちらの トクホ がおすすめ。

昭和30年代の食習慣は腸にプラスになるか?

最近、特に脚光を浴びている昭和30年代の食事。現代とどこが違い、どんな長所・短所があるのでしょうか?

最近注目を集めている昭和30年代の食事。現代とどこが違い、どんな長所・短所があるのでしょうか?

最近、「昭和30年代の食生活を見直そう」という健康法が注目されています。
昭和30年代の食生活は、どんなものでしょうか。
昭和35年の米(358.4g)とさつまいも(17.1g)の摂取量は現代の約2倍、大麦・雑穀(28.2g)の摂取量は現代の約13倍もありました。
1日に取る食物繊維の量は26~27gにもなり、当時の7カ国のデータで日本は大腸がんが非常に少ない国とされています。
一方、肉類(18.7g)、乳製品(32.9 g)は、現代の4分の1程度しか取っていません。これも、大腸がんが少なかった理由のひとつと言えます。

昭和30年代の食事のよいところと現代の食事のよいところを合わせる

食塩の摂取量が多かったために、脳卒中で亡くなる人が現代の5倍以上もいたのです。昭和35年の平均寿命は男性65.32 歳、女性70.19歳。現代より10歳以上短命でした。そのころの食事には、たんばく質やカルシウムの量が不足しがちだったのです。肉類や牛乳・乳製品などは、もとから悪いものではなく、現代人は多く取りすぎているために、肥満や脂質異常症、大腸がんなどにつながるのです。
また、昭和30年代は、現代の日本のように、世界中から食品が輸入されるということも、ありませんでした。現代の日本には、世界中からさまざまな食品と食文化がやってきます。その中には、その国独自の体によい知恵が、ぎっしりと詰まっていることもあります。

昭和30年代の食事

  • 長所…食物繊維が多く動物性脂肪が少ない
  • 短所…食事の量が多く、全体にエネルギーが少ない。たんぱく質、カルシウムが少ない。

現代の食事

  • 長所…食品の種類が豊富でヨーグルトなどの乳製品が手軽にとれる。穀類、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよくとれる。
  • 短所…食物繊維が少なく、肉類、乳糖品などの過剰摂取で動物性脂肪が多い、全体的にエネルギー量が多く肥満や生活習慣病につながりやすい。