腸の基礎知識」カテゴリーアーカイブ

日本人はイワシの群れの意味 ありのままに生きることで免疫力がアップする

免疫力アップの2~3割はあるがままに生きることが大事なポイント

免疫力の7~8割は腸内細菌がつくります。では、残りの2~3割はどのようにつくられるのでしょうか。それは「心」です。

周囲の細かな出来事を気にせず、自分らしくおおらかにあるがままに生きている人ほど、元気で長生きです。そういう人ほど免疫力が強いからです。周囲に自分がどう思われているのかを気にし、周囲に自分を合わせてしまう人は、免疫力が弱くなりがちです。
それは、ストレスを溜め込みやすい性格だからです。ストレスが腸内細菌を減らし、免疫細胞のNK細胞の活性を弱めてしまうためです。ストレスを抱える時間が長くなれば、腸内細菌も免疫細胞も弱まり、病気をしやすくなります。

人が最もストレスを感じない生き方とは、結局のところ、「あるがままに生きる」ことでしょう。インドネシアの人々の生きる姿を見ると「あるがままに生きる」姿から免疫力アップに深く関係していることを知りました。

インドネシアの人々は、自然と融和して、野生の生きもののような生活をしています。島での生活は、とてものんびりとして穏やかです。不便だけれども、人間として自然な暮らしです。

川を荒らす洗剤や消毒剤などは一切使いません。ですから、大腸菌や寄生虫の卵がウヨウヨいます。しかし、命を奪うような怖い病原菌はあまりいません。雑多な菌が共生している場所では、特定の病原菌だけが増殖することはないのです。

日本の塩素入りの水道水を、健康に害ですが、マハカム川の水は安心して飲みます。大腸菌や寄生虫は1万年前から人類がつき合ってきた生物たちなので、それを取り入れれば、私の腸内細菌が強くなることがわかるからです。反対に、日本の水は活性酸素を出す水なので、怖くて飲めません。

活泉水はこちら。

活性酸素の出ない川の中で体を洗う島の人たちは、髪も肌もみんなつやつやです。日本の女性は、朝夜スキンケアに必死ですが、島の女性たちは、石鹸で顔を洗ったり、化粧品を顔に塗りたくつたり、そんな不自然なことをしません。
しかし、批判を恐れず正直にいえば、日本の女性とは比べものにならないくらい、髪も肌も触りたくなるほどつややかです。
川で水遊びをする子どもたちは、はじけるような笑顔が印象的で、お年寄りにも幼い子にも親切です。みんなが自分の「あるがまま」を生きています。

普段から野生的な生活をしていると、自分の中の野生性が目覚めていきます。他力本願にならず、自分自身で問題を解決すること、自分自身の「あるがまま」を感じ、「あるがまま」を率直に受け入れて生きることの心地よさを実感します。自分が好きなことに熱中し、好奇心を持って自分の感性を磨き続ける生き方をしていると、ストレスを感じることがなくなります。

そうした島の暮らしのなかで、私は「あるがままに生きる」ことは、他人の「あるがまま」を受け入れることであると気づきました。「わがま王とは、他人の「あるがまま」を受け入れようとしないことなのです。

見栄もプライドも卑屈さも、周囲との比較から生まれるつまらない気持ちです。自分うみの「あるがまま」も、他人の「あるがまま」も認めない狭い心から生まれる膿のようなものです。しかし、そうした負の気持ちに縛られるところから、腸内細菌やNK細胞をダメにしてしまう劣悪な精神的ストレスは生まれてくるのです。

自分を殺した生き方は、腸内細菌を弱めてしまう

『日本人はイワシの群れ』という本で、外国人から見た目本人論を展開しています。イワシは1尾がこちらを向くとみんなも一斉にとこっちに泳ぎ、1尾が向きを変えると、またみんなで同じ方向を向きます。日本人は、その姿にそっくりだというのです。

医学界でもそれを肌で感じます。そこに身を置くと、「日本人は群れて行動する民族」であることを感じます。寄生虫や細菌などを一方的に追放したキレイ社会が日本人の免疫力を低下させ、アトピーや花粉症などのアレルギー病を増加させた」というアレルギー抑制説があります。しかし、日本の医学会ではまったく省みられることなく、無視されてきました。
清潔すぎる社会における弊害や落とし穴
ところが、最近になって欧米の学者たちからアレルギー発症の衛生仮説が発表されるや否や、日本の学者たちはおもしろいようにその説に賛同したのです。欧米という強力なボスがこっちを向いたから、日本のみんなもこっちを向いたというわけです。

日本人は「群れなければ損する」と脳で思ったまま行動してしまいます。腹の中でそれが「間違っている」とうすうす感じたとしても、大きな流れに抗うことをしません。しかし、大きな流れに自分を合わせるのはストレスの溜まることです。自分の「あるがまま」を押し殺す生き方だからです。それは結局のところ、腸内細菌や免疫細胞の力を弱め、病気になりやすい体をつくることになります。もうそろそろ、日本人はイワシ化した生き方は身のためにならないと脳の回路を切り替えるべきでしょう。

「あるがまま」に生きていると、人生が輝き、自分に宿るいろいろな可能性が見えてきます。その心が、免疫力を高め、腸内細菌を元気にしてくれるのです。人生は、あるがままに生きているからこそ楽しいのです。

カスピ海ヨーグルトの乳酸菌がたっぷり!フジッコ 善玉菌のチカラ

全身の健康を守る腸の仕組みと働き

腸のはたらきは「消化・吸収・排泄」だけではありません。老廃物を処理したり、体を守る免疫の働きを担っている

腸の全長は7~9mもある

腸は、合計すると8.5~9m にもなる長い器官です。そのうち、小腸は約5~7m、大腸は約1.5~2mです。大腸は身長とはぼ同じ長さです。
小腸は十二指腸・空腸・回腸に分かれます。
大腸の中で、直腸と肛門を除いた部分は、結腸と呼ばれます。
結腸は、「上行結腸」「横行結腸」「下こう行結腸」「S状結腸」の4つに分かれます。胃や腸は蠣動運動というゆっくりとした運動で、食べ物を少しずつ出口のはうへ運んでいきます。

小腸では消化・吸収を、大腸では食物のカスを固形の便にする

食物が消化・吸収されて、体の中で栄養として利用されるには、食物を分解して小さくしなければなりません。小腸では、胆汁や膵液などの消化酵素を使って、たんばく質をアミノ酸に、糖質をブドウ糖に、脂質を脂肪酸などに分解します。そうやって分解された栄養素の約9割は、小腸で吸収されます。小腸で栄養素が吸収された後、食物の残りカスは、大腸に運ばれます。この段階では、水分をたくさん含んでドロドロです。それが上行結腸・横行結腸・下行結腸へと進むうちに、水分が吸収されて、次第に固形の便になっていきます。
小腸から大腸に入ってきた食物のカスは、上行結腸で水分が吸収され、最終的にはS 状結腸にたまって、翌朝の排便を待ちます。

便意と排泄は直腸と肛門の筋肉の連携プレーで行われる

直腸と肛門には、「な内括約筋きん」「外括約筋」という2つの筋肉があります。私たちが日常生活をしているとき、肛門を意識しなくても便がもれないのは、内括約筋が直腸と肛門を締めているためです。
内括約筋は、自分の意思では動かせない神経(自律神経)の支配を受けているため、「肛門を締めて」と意識しなくてもよいのです。
一方の外括約筋は、自分の意思で即陀締めたりゆるめたりできる筋肉です0 こうもんきよきん外括約筋のさらに外側には、月工門挙筋という筋肉があります0 便が直腸に送り込まれると、この筋肉が圧迫されます。その情報が脳に伝わって、便意が起こります。そして、外括約筋をゆるめると、排泄ができるのです。

腸は老廃物の処理も行う

食べ物が消化され、分解される過程では、たくさんの老廃物が発生します。消化管の一番下に位置する腸には、病原菌や腐敗菌、活性酸素などが最終的に集まってきます。腸では、これらの老廃物の処理も行っているのです。
腸の重要な役目である「排泄は、そのような老廃物を体外に出すことでもあります。もしも腸のはたらきが停滞したら、このような老廃物が腸にとどまることになって、頭痛、体のだるさ、肌荒れ、体臭など全身に影響が出てきます。

体を病気から守る免疫のコントロールも

体の外の世界は、多くの病原菌であふれています。食事をしたり、呼吸をしたりすると、食物や水、空気と一緒に、病原菌も腸の中に入ってきます。
そのため腸は、体の中で最大の免疫機能を備えて、体を外部の異物から守っています。
例えば白血球の一種のリンパ球という細胞は、病原菌の毒素を中和する「抗体」という物質を作って体を守りますが、リンパ球の60%以上は、腸(特に小腸)に集中しているのです。体が病原菌に負けない抵抗力を持っているかどうかば、腸がカギを握っているのです。

腸には100兆個もの腸内細菌がすんでいる

善玉菌が増えると腸の環境がよくなり、悪玉菌が増えると便秘などのトラブルも出てきまも腸内細菌はアレルギーとの関係も深いのです。

腸の中にすむ100兆個の腸内細菌

腸の内側には、たくさんのひだがあり、そこから栄養が吸収されますす。ひだの中には100種類、100兆個ともいわれる腸内細菌がすみ、フローラ(細菌叢)という群れを作っています。

腸内細菌は、善玉菌・悪玉菌どちらにもなる日和見菌に分かれます。
善玉菌と悪玉菌は、絶えず勢力争いをしていて、食事の内容や、ストレス、健康状態などのちょっとしたバランスの変化によって善玉菌が優勢になったり、悪玉菌が優勢になったりします。

腸の中に善玉菌が多くなると、腸が活発にはたらいて、その結果、全身の健康状態がよくなります。 しかし、悪玉菌が多くなると、腸の活動が鈍くなって、便秘などさまざまな症状が起こります。また、腸内細菌の善玉菌は、体を病気から守る免疫力の発達に、大切な役割をすることも分かっています。

アレルギー症状と腸内細菌の意外な関係

現在、日本人の3人に1人が花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状に悩まされているといいます。
最近、アレルギーが腸内最近と関係が深いことがわかってきました。
アレルギーは、本来私たちの体を悪い病原菌から守る免疫の働きが敏感になることによって起こります。
近年になって、アレルギー疾患にかかる人はアレルギー症状が発症する前から腸内に悪玉菌が多いことが確認されています。
一方、善玉菌の多い人はアレルギーにかかかりにくいという報告もあります。

腸は独自の神経ネットワークを持つ「第二の脳」

腸は脳に次いで2番目に神経細胞が多い臓器でもそのおかげで眠っている間も消化・吸収が進み、排泄の準備が整えられます。

脳に次いで2番目に神経細胞が多い腸

夜、寝る2~3時間前までに食事をすれば、腸は休まず働きます。食べたものは腸の中で消化・吸収されて、翌朝には排泄の準備が整えられています。
当然、睡眠中も腸がはたらけるのは、腸に独自の神経ネットワークがあるからです。体の中で神経細胞が最も多いのは脳の100億個ですが、腸には約1億個の神経細胞が存在します。そのため、腸は「第二の脳」といわれています。

また、腸は食べ物の組成に合わせて消化液やホルモンなどを分泌したり、免疫のはたらきで病原菌を退治したりしなければなりません。
これらの活動を、脳のはたらきを借りないでできるように、腸は独自の神経ネットワークを持っているのです。朝、冷たい水を飲むと嬬動運動が起こりますが、内視鏡検査で麻酔をかけて眠っているとき腸管に水をかけた場合、嬬動運動が起こる人もいます。これも、腸の「第二の脳」がはたらいている証拠です。
極端な場合、「脳死」になっても、「第二の脳」のおかげで消化・吸収などの胃腸の機能はほぼ正常に保たれます。

幸せホルモン「セロトニン」は腸の働きにも大きな影響を及ぼす

腸神経からは、脳神経に存在するすべての神経伝達物質榊経と神経の閏で情報夜襲け渡す物質) が存在します。
情緒の安定に役立ち、欠乏するとうつ病などの心の病気になりやすくなるとと言われるセレトニンもその1つです。腸管に食べ物が入ってくると、セロトニンは腸管全体に「嬬動運動始め!」の指令を出します。
セロトニンは、大豆、しらす干し、かつお、ごま、牛乳、バナナなどの食品に多く含まれるトリプトファンから腸で合成されます。
腸では全体の95%のセロトニンを作っていますがこれは脳には移行しません。

腸でのセロトニンの働き

  1. 食べ物が腸に入る
  2. 腸管の神経が食べ物の通過を感知する
  3. セロトニンが腸管全体に運動の命令を出す
  4. 腸の蠕動運動がはじまる

脳のストレスは腸にも影響する

腸は独自の神経ネットワークのほかに、2000本の神経線維で脳ともつながっています。脳と腸は互いに影響し合うことも多い間柄なのです。

脳と腸を直結する2000本の神経線維

腸は、「第二の脳」によってコントロールされているだけでなく、「第一の脳」である脳にもコントロールされています。脳と腸は、約2000本の神経線維でつながれています。
この神経線維を介して、脳と腸は互いに指令を出し合っています。例えば、海外旅行に出かけて慣れない土地を歩くと、その緊張感から便秘になることがありますが、これは、「脳から腸へ」と影響しているのです。逆に、便秘になると気分がすぐれなくなるのは、「腸から脳へ」と情報が出されているためです。
このように、脳と腸とのはたらきには、「二方向性」の性格があるのです。

腸の活動をよくするのは副交感神経

自律神経は、私たちの意志とは関係なくはたらき、臓器などのはたらきを調節する神経です。眠っている間も呼吸し、血圧や体温などが一定に保たれるのは、自律神経があるためです。自律神経には、「交感神経」「副交感神経」の2つがあります。
交感神経は昼間、活動しているときにおもにはたらき、体温や血圧を上げたり、心拍数を増やしたりします。

副交感神経は、夜寝ているときやリラックスしているときにおもにはたらき、体温や血圧を下げ、心拍数を減らします。胃や腸などの消化器は、おもに副交感神経にコントロールされています(副交感神経のはたらきが強くなると、嬬動運動などの腸のはたらきがよくなります。
逆に、ストレスなどによって交感神経のはたらきが強くなると、腸のはたらきが低下して、ストレス腸から停滞腸になってきます。
副交感神経を優位にして、胃腸のはたらきをよくするには、リラックスできる音楽を聞いたりや半身浴などでリラックスするこが大切です。半身浴の効果はこちら

ストレスと胃腸の関係は昔から言われている

「断腸の思い」「胃が痛くなる」「はらわたが煮えくりかえる」など、昔から胃腸とストレスの関係を示す言葉がいくつかあります。
ストレスと胃腸の関係について言及した歴史は古く、古くは紀元前4~5 世紀に古代ギリシャの医師・ヒポクラテスが、ストレスによる情動の影響が体に変調をきたすことなどを記述しています。
19世紀のロシアの医師・パブロフは、食事の前に犬にべルの音を聞かせていると、ついにはベルの音を聞いただけで犬が唾液を出すことを発見しました。20世紀に入るとアメリカののキャノンが猫と犬を対面させると猫の胃液の排出や胃酸の分泌が減少することからストレスと胃腸が自律神経を介して深い関係にあることがわかりました。

夜更かしは腸が動かなくなる

たとえば、「仕事」か「便秘解消」か。そんな選択肢を示されたらほとんんどの人は、「仕事」を選びます。ただ、夜のお仕事をされている、ある20代女性の場合には、真剣に本当に考えさせられました。頑固な便秘のため、下剤を常用しているとのことでしたが、コロンハイドロセラピー(医療機関で行う腸内洗浄)を始めても、腸がピクリとも動かないのです。

続けて3回来院されましたが、3回目に多少お腹全体が軟らかくなった程度で、スッキリ感にはほど遠い状態でした。どのようなアドバイスをしても、便秘とお腹の張りを解消できず、「やはり、仕事を変えないと便秘は治らないのかもしれませんね… 」とため息をついたのです。

腸内洗浄は便秘解消に有効なツールだと思いますが、基本的な生活習慣が整っていない方の場合、限界もあることを認めざるをえないケースでした。彼女は、生活が完全な昼夜逆転だったのです。毎日夕方に出勤して早朝5時に帰宅し、朝7時ぐらいに就寝するとのこと。そして午後1時に起床して、スポーツクラブで汗をかいて出勤。

スポーツクラブでは、トレーナーが絶賛するほど筋トレされ、バッと後ろから全身を見ると、モデルかと思うほどの美しいスタイル。ところが、便とガスのために、胸から下腹にかけては、ポッコリ出ていました。筋トレをしても、これだけはどうにも変えられなかったようでした。

昼夜逆転のライフスタイルの方多くの人が、ここまでの状態になるわけではありません。しかし、もともと便秘がちの人が昼夜逆転すると、一気に便秘が悪化したり、ガスがお腹に充満してパンパンになることが多いようなのです。

また、頻繁に深夜2時より遅く就寝する方の腸は、腸内洗浄をしてもリズミカルに動き始めたかと思いきや、すぐに失速してしまいます。

「まるで腸の持久力がないみたいです。すぐグッタリしてしまいますね」言うと、「あーっ。実は私自身もそうなんです。すぐに疲れて、スタミナが続きません」とおっしゃいます。こういう方は、睡眠時問を長くとることも大切ですが、何より寝る時刻を早めにするだけで、腸の動きもご自分の体力も改善されることが多いのです。便秘解消といえば、「基本的な生活習慣を守りましょう」といわれることが多く、そのことは「耳にタコ!」と思われるかもしれません。ただやはり、朝起きて夜に眠るというシンプルな宿命を守ることが、腸だけでなく体をきちんと機能させる大前掟であるように思います。「仕事」か「便秘解消」か、ではなく、「仕事」か「健康」か、ならどちらを選びますか?
取り替えのきかないものもあることを知って、「体を休ませるタイミングを逸していないかな」と、時には振り返ってみることも大切です。